海から届く、その日の一皿
別府湾を望む土地で、夢倉庫が卓に載せるのは近海の魚だ。水揚げされたばかりの豊後あじや豊後さばを姿造りにし、鮮度を活かして供する。店長が推す必食の一品で、半身から姿まで選べる。刺身にとどまらず、炭火で香りをまとわせた鶏のタタキも看板料理で、ボリュームと濃いめの味付けが酒をすすませる。
とり天やだんご汁、琉球といった大分の郷土料理も気軽に楽しめる。地元で長く愛されてきた味を、手づくりで丁寧に仕上げているのが夢倉庫の流儀だ。
昭和という時間に浸る
料理と同じくらい語られるのが、この店の空間である。暖簾をくぐると、ショーケースに古いおもちゃや年代物のフィギュアがずらりと並び、昭和の時代に舞い戻ったような気分になる。装飾や音楽にもこだわりがあり、昭和世代には懐かしく、若い世代には物珍しく映る。日常の喧噪から離れて、ゆったりと杯を重ねられる。個人的には、料理を待つあいだに並んだグッズを見て回る時間が思いのほか楽しかった。
席のつくりも多彩だ。ひとり飲みに向くカウンター、足を伸ばせる掘りごたつ、複数人で囲む座敷、そして団体向けの大広間まで用意されている。
地酒と宴会、二つの楽しみ方
飲み物では焼酎がおよそ20種類そろい、芋や麦から好みの一杯を選べる。料理との相性を踏まえた提案も受けられるので、地酒に不慣れな人でも安心だ。大人数の集まりには飲み放題付きのコース料理があり、忘年会や打ち上げなど目的に応じて内容を選べる。幹事の要望を汲んで柔軟に対応してくれる点も、団体利用では見逃せない。
深夜まで開く北浜の居酒屋
店はJR日豊本線別府駅から徒歩6分ほど、別府市北浜1丁目にある。営業は18時から深夜26時30分までと長く、遅い時間の一杯にも応えてくれる。定休日は火曜と不定休。電話は0977-21-1203、予約はホットペッパーからも可能だ。観光帰りにも、地元の常連にも開かれた一軒である。


