日替わりで変わる酒が、常連を飽きさせない理由
焼酎や日本酒は毎日ラインアップが入れ替わる。岐阜・三重・長野など東海地方を軸に仕入れており、串ト酒ランデブー/日々是新に通い続けている客でも、毎回新しいグラスと向き合うことになる。夏の焼酎4種飲み比べセットのような企画も用意されており、「かなりたっぷり注いでくれた」という声からも分かる通り、酒の楽しみ方への気遣いが細かい。
希少なキリンブラウマイスターを置いているのも、この店の個性のひとつだ。称号を持つ醸造職人が製造したとされるプレミアムビールで、取り扱い店舗は少ない。揚げたての串カツや刺盛りと一緒に飲む一杯は、確かに特別な重みがある。
どて串カツの背景にある、名古屋への視線
牛すじのどて煮を八丁味噌で6時間以上煮込み、本間製パンから仕入れたパン粉で揚げた串カツに乗せたどて串カツ。「名古屋の新名物にしたい」という言葉がオーナーから出てくるのは、単なる意気込みではなく、この一品にかけた仕込みの深さから来ていると思う。お酒のおつまみとして注文しやすいよう価格を抑えた設定にしているのも、日々の利用を念頭に置いた判断だ。
自家製レバパテや出汁鶏カツ、牡蠣のオイル漬けなど、串以外にも酒と合う品が並んでいる。「名物になり得る5品」を意識して組まれたメニュー構成で、肉と魚のバランスが取られているのが卓上にも分かる。
朝と夜、別の店として機能する空間の設計
8:00〜14:00は日々是新として定食屋を営み、18:00〜23:00は串ト酒ランデブーとして居酒屋に切り替わる。同じ場所が時間によってまったく別の役割を担う構成で、一つの席に朝の常連と夜の常連が別々に座る日常がある。愛知県産の炊き立てご飯と赤だし豚汁が付く朝の定食は、出勤前にしっかり食べたいという需要にそのまま応える内容だ。
縞ほっけやサーモンレアカツ、カレイ照焼など、朝・昼の定食メニューは魚中心の品が揃う。「バランスの良い食事を提供したい」という方針が、品数と内容の両面から伝わってくる構成だ。
オーナーが現場で積み上げた、店づくりの価値観
現場スタッフ、店長、エリアマネージャー、営業部長。髙良健太氏が歩んだキャリアは、外から俯瞰するものでなく、飲食の現場を内側から見続けた経歴だ。その経験から生まれた「人を育てることが店を育てる」という考え方が、この店の接客スタイルに反映されている。スタッフの個性が口コミに登場するほど、人柄が見える距離感で運営されている。
貸切やサプライズにも対応しており、二次会・打ち上げ・パーティーなど用途の幅が広い。帰り際に入浴剤をプレゼントするというさりげないサービスを喜ぶ声も届いており、「また来たい」と思わせる積み重ねが着々とできている。


